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活動レポート

コミュニティグルーポンサービスについて

2021-10-01
カテゴリ:大連通信
中国のEC※1市場は新型コロナウイルスの影響でさらに拡大している。2020年のEC市場における売上は約188兆1,616億円で、前年に比べ約10%増加した。また新型コロナウイルスの影響でECサービスの在り方も多様化しているようである。

中国では、共同購買することで格安で商品を購入することができる「グルーポン※2」サービスが流行している。しかし近年注目を集めているのが「コミュニティグルーポン」サービスである。このサービスは主に日用品や食材等を近隣住民で共同購入し安く買うことができるのが特徴の一つである。
※1.EC=eコマース(電子商取引)※2.グループクーポンの略称
コミュニティグルーポンサービスのシステムは、プラットフォームに地域のスーパーやコンビニエンスストア等が商品を出品する。出品した商品を注文者がオンラインで注文を行うと、翌日の午後4時以降に注文者が指定した店舗に商品が届き受け取ることができる。地域のスーパーやコンビニエンスストアが加盟店となっているので、冷蔵や冷凍の食材の注文も可能であり、新型コロナウイルスにより短時間で買い物を済ませたい人や、仕事後にしか買い物に行けない人のニーズにマッチしている。
写真左:【注文に基づき商品を準備するスーパーの店員】/写真右:【注文された商品】
写真左:【新規顧客向けクーポン】 /写真右:【既存顧客向けクーポン】
中国には多くのオフラインの小売店があり、住民の生活に根付いている。ここでは、地域住民の生活に寄り添い、地域住民のニーズを満たすことのできる価格で商品を提供している。コミュニティグルーポンサービスは、店舗の規模は関係ないことから、地域の小売店が参入しやすく注目を集めているビジネスの一つである。

商品提供者は注文者のこれまでのデータに基づき事前に生産計画を立てることができるので、需要と供給のバランスを調整することができる。その結果、無駄な広告宣伝費用を省くことができ、安い価格で商品を提供することが可能となっている。

また、それぞれのコミュニティグルーポンサービスのプラットフォームでは新規顧客を獲得するためにクーポンを発行しており、プラットフォームに出品されている商品は市場に出回っている商品よりも安い価格で購入できる。

EC市場で商品を購入することは便利ではあるが、品質保証がなされていないというデメリットもある。中国では商品を購入する際の手段が多様化しており、消費者はその都度自分に合った手段を選択することが可能となっているが、どんな商品をどのような手段で購入するのが最も良いか消費者の知恵が試されます。
【杜社員の紹介】
氏名:杜 姝亭(としゅてい)/出身地:遼寧省撫順市
2018年7月 大連外国語大学 高級翻訳学科 卒業
2018年7月 アジア福岡パートナーズ 大連事務所 入社
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